ウィスパーボイスとは?意味・どんな声か・仕組み

ウィスパーボイスとは、声に息をたっぷり混ぜて、ささやくように出す声のことです。普通の話し声よりも「サー」という息の音が多く聞こえ、柔らかく、距離の近い印象を与えるのが特徴です。歌では静かなバラードやAメロで使われることが多く、話し声では声優のささやきセリフやナレーションで使われます。

ウィスパーボイスの意味と語源・英語のスペル

ウィスパー(whisper)は英語で「ささやく」「ささやき声」という意味で、ウィスパーボイスのスペル(綴り)は whisper voice です。語源をたどると、英語の whisper はもともと「シュッ」という息の音をまねた言葉が由来とされています。日本語では「ささやき声」「囁き声」「吐息まじりの声」が近い言い方で、他の言い方(言い換え)として「息まじりの声」「ブレッシーな声」と呼ばれることもあります。なお英語圏の歌の世界では、息を混ぜた歌声を breathy voice(ブレッシーボイス)と呼ぶのが一般的で、whisper はより息だけに近いささやきを指すことが多いです。

どんな声?ウィスパーボイスの特徴

  • 息の音が多い:声の芯に「サー」という息漏れの音が重なって聞こえる
  • 音量が小さめ:小声で話すような音量で、張り上げる声とは反対の方向にある
  • 柔らかく近い:耳元で話しかけられているような親密な印象になる
  • 高い周波数に息の成分が多い:声の倍音(声を構成する高い音の成分)よりも、息のノイズが高音域に広がって聞こえる

ウィスパーボイスの反対にあたるのは、息漏れの少ないはっきりした地声や、力強く張り上げるベルティングのような声です。

ウィスパーボイスの仕組み:声帯が少しすき間を残して振動する

声は、肺から送られた息が喉の奥にある声帯を振動させることで生まれます。普通の地声では左右の声帯がしっかり閉じ合わさり(これを声帯閉鎖と呼びます)、息が効率よく音に変わります。ウィスパーボイスでは、声帯が完全には閉じきらず、すき間から息が漏れながら振動している状態です。漏れた息が「サー」という音になり、声の芯に重なって聞こえます。

さらに声帯をゆるめて振動を止めると、息の音だけで話す「ささやき声」になります。音声学ではこれを無声音のささやき(whisper)と呼び、声帯振動のある「息まじりの声」とは区別します。つまりウィスパーボイスには大きく2つの種類があり、歌で使うのは主に声帯振動のある息まじりの声、内緒話やASMRで使うのは振動のないささやき声です。

声帯の閉じ方で変わる3つの声 地声 ウィスパー ささやき声 閉じて振動 すき間+振動 開いて振動なし 右へいくほど息の音が増える
声帯がしっかり閉じると地声、すき間を残して振動するとウィスパーボイス、振動が止まるとささやき声になる

医療用語での呼び方

医療用語では、息が漏れてかすれた声を「気息性嗄声(きそくせいさせい)」と呼びます。歌の表現として意図して出すウィスパーボイスとは別物で、声帯の病気やまひなどで意図せず息漏れの声しか出ない状態を指す言葉です(この悩みは後半の章で扱います)。

ウィスパーボイスの出し方・やり方|4ステップの練習方法

ウィスパーボイスの出し方の基本は、「息だけのささやき」から始めて、少しずつ声を足していくことです。いきなり息まじりの歌声を狙うと、喉を締めて無理に息の音を作ってしまいがちです。ささやき → 息まじりの声 → 歌、の順に段階を踏むと、喉に負担をかけずに出し方のコツがつかめます。

ステップ1:腹式呼吸で息を細く長く出す

ウィスパーボイスは普通の発声より息をたくさん使うので、まず息の土台を整えます。お腹をふくらませるように鼻から吸い、「スー」と細く一定の息を10秒以上吐き続けます。肩や胸が上がる浅い呼吸だと途中で息が足りなくなるため、腹式呼吸で下から支える感覚をつかんでおきましょう。

ステップ2:ささやき声で話す

次に、声帯を振動させない「ささやき声」で「こんにちは」「ありがとう」などの短い言葉を話します。内緒話をするときのように、喉はゆるめたまま、息の流れだけで言葉を作るのがポイントです。このとき喉に手を当てて、震え(振動)が無いことを確認します。

ステップ3:ささやきに少しずつ声を混ぜる

同じ言葉を、ささやき声から始めて少しずつ声を足していきます。喉に当てた手にかすかな振動が出てきたら、それが息まじりのウィスパーボイスです。声の割合は「息7:声3」くらいから始め、「息5:声5」まで行ったり来たりしてみましょう。息の割合を変えると声の印象が変わるので、この行き来の練習が表現の幅につながります。

ステップ4:ゆっくりした曲を小さな音量で歌う

最後に、テンポの遅いバラードのAメロなどを、話すときより小さい音量で歌います。音程は息の量が多いぶんぶれやすいので、最初はピアノやアプリで音を確認しながら、1フレーズずつ区切って練習します。歌い方としては、フレーズの頭で息を多めにし、語尾は息だけでふっと消すように抜くと、ウィスパーボイスらしい余韻が出ます。

ささやきから歌へ段階を踏む練習の流れ 1 呼吸 2 ささやき 3 声を足す 4 歌う 細く長く 振動なし 息7:声3 小さい音量 左から順に1段ずつ進める
腹式呼吸で息を整え、ささやき声に少しずつ声を足してから、小さい音量で歌に移る

女性の出し方のコツ:裏声に息を混ぜる

女性は、話し声より少し高い音域を裏声(ファルセット)に息を混ぜて出すと、透明感のあるウィスパーボイスになりやすいです。地声のまま息を混ぜると声がかすれて聞こえやすいので、高い声は裏声寄り、低い声は地声寄りと使い分けます。鼻腔共鳴(鼻の奥に響かせる感覚)を少し足すと、息が多くても声の芯が残り、聞き取りやすくなります。

男性の出し方のコツ:低音を地声でささやく

男性(男声)は、低音から中音の地声でささやくように歌うと、落ち着いた大人っぽいウィスパーボイスになります。低い声は息を混ぜても音程が安定しやすく、男性の最初の練習に向いています。高音は無理に地声で押し上げず、息まじりの裏声に切り替えるのがコツです。声量が足りないと感じても、息を強く押し出して音量を上げようとしないことが大切で、音量はマイクで補うものと考えましょう(マイクの使い方は後半の章で解説します)。

ウィスパーボイスができない・出せない原因と対策

「ささやくと声が消える」「息の音ばかりで歌にならない」「すぐ息が続かない」——ウィスパーボイスが難しい、苦手だと感じる人のつまずき方は、だいたい決まっています。原因を切り分けてから対策すると、遠回りせずに済みます。

息の音しか出ない・声が消える

ウィスパーボイスができない人に多いのが、息の割合を上げすぎて声帯の振動がほとんど無くなり、ただのささやき声になってしまうケースです。この場合は、前の章のステップ3に戻り、喉に手を当ててかすかな振動が残る範囲で息を混ぜる練習をします。「ハー」とため息をつきながら、その語尾に「アー」と声を乗せると、振動が戻る境目がつかみやすくなります。

息が混ざらず普通の声になる

反対に、息を混ぜようとしても普通の声にしかならず、ウィスパーボイスが出せないという人もいます。これは声帯がしっかり閉じる癖が強い状態です。声量を半分以下に落とし、唇の前にティッシュを垂らして、声を出しながらティッシュが揺れるくらい息を流してみてください。音量を下げると声帯の閉じ方がゆるみ、息が混ざりやすくなります。

息が続かない・息切れ・酸欠のようになる

ウィスパーボイスは普通の声よりはるかに多くの息を使うため、フレーズの途中で息が続かない、息切れする、頭がくらっとして酸欠のように感じる、ということが起こります。肺活量そのものを急に増やすのは難しいので、まずは息継ぎの位置を増やすのが現実的な対策です。歌詞カードに息継ぎの印を普段の倍くらい書き込み、1フレーズを短く区切って歌います。長いフレーズで息を保つ練習は、歌と肺活量の記事で紹介している呼吸トレーニングが役立ちます。

頭がくらくらする場合は、息を吐きすぎて呼吸が乱れている可能性があります。いったん練習をやめて普通の呼吸に戻し、無理に続けないでください。

喉が疲れる・すぐかすれる

練習のあとに喉が疲れる場合は、息の音を喉の奥で「作って」いる可能性があります。息の音は喉を狭めて作るものではなく、声帯のすき間から自然に漏れるものです。喉仏が上がる、首に筋が浮くといったサインがあれば、音量をさらに下げ、1回の練習を10分程度で区切りましょう。

できない原因ごとの対策の対応 息の音しか出ない 普通の声になる 息が続かない 喉が疲れる 振動を少し残す 音量を半分に 息継ぎを増やす 喉で息を作らない
左がつまずき方、右がそれぞれの対策。原因を切り分けてから練習を選ぶ

ウィスパーボイスは喉に悪い?喉・声帯への負担と注意点

「ウィスパーボイスは喉に悪い」「喉を痛める」という話を聞いて不安になる人も多いでしょう。結論からいうと、小さな音量で、喉をゆるめたまま短時間使う分には、ウィスパーボイスそのものが特別に喉に悪いわけではありません。ただし、出し方や使う時間によっては、普通の声より喉や声帯に負担がかかりやすい面があります。

喉・声帯に負担がかかりやすい理由

ウィスパーボイスでは声帯のすき間から息が流れ続けるため、声帯の表面が乾きやすくなります。また、息の音を大きくしようとして喉の奥を狭めたり、小さな声を遠くまで届かせようと力んだりすると、声帯のまわりの筋肉が緊張します。声帯振動のないささやき声を長時間続けると、かえって喉が疲れるという指摘もあります。こうした条件が重なると、声が枯れる、喉が痛いといったトラブルにつながります。「喉痛い」「喉痛める」「声枯れる」といった不安の多くは、この使い方の問題から来ています。

負担を減らすための注意点

  • 音量で頑張らない:大きい会場やカラオケではマイクに頼り、息の強さで音量を上げない
  • こまめに水分をとる:声帯の乾燥を防ぐ。練習前後に常温の水を少しずつ飲む
  • 時間を区切る:1回10〜15分を目安に休みを入れる
  • ウィスパーは部分的に使う:1曲まるごとではなく、Aメロや語尾など聴かせたい場所だけに使う
  • 喉の違和感が出たら中止する:イガイガ・ヒリヒリを感じたらその日は歌わない
喉の負担が増える使い方と減らす使い方 負担が増える 負担が減る 息で音量を上げる 喉の奥で息を作る 長時間続ける 音量はマイク任せ 喉はゆるめたまま 部分的・短時間
同じウィスパーボイスでも、使い方しだいで喉への負担は大きく変わる

喉が痛いとき・声が枯れたときは

喉が痛い、声が枯れた状態でウィスパーボイスの練習を続けると、喉を痛める原因になります。まずは声を出さずに休ませ、加湿と水分補給を心がけてください。「声を休ませるためにささやき声で話す」という人もいますが、ささやき声でも喉は使っているため、休ませたいときは会話そのものを減らすほうが確実です。数日たっても痛みやかすれが治らない場合は、自己判断で練習を続けず耳鼻咽喉科を受診してください。声帯のトラブルは見た目では分からないため、専門医に診てもらうのがいちばんの近道です。

ウィスパーボイスのデメリットを知って使いどころを選ぶ

喉への負担に加えて、ウィスパーボイスには「声量が出にくい」「音程がぶれやすい」「歌詞が聞き取りにくくなる」といったデメリットもあります。だからこそ、プロの歌手の多くは曲全体をウィスパーで歌うのではなく、静かな場面だけで使って、サビでは芯のある声に切り替えています。歌の呼吸(ブレス)を整え、使いどころを選ぶことが、喉を守りながらウィスパーボイスを生かすコツです。

ウィスパーボイスしか出せない・生まれつき?話し声の悩みと治し方

ウィスパーボイスを「出したい」人がいる一方で、「普段の話し声がウィスパーボイスになってしまう」「ウィスパーボイスしか出せないのをやめたい」という悩みもよく検索されています。電話やコールセンターの仕事で「声小さいね」「聞こえない」と言われる、大きな声を出そうとしても息ばかり出る、という悩みです。

生まれつきの声質なのか、癖なのか

声の太さや高さといった声質には、声帯の長さや厚み、喉や口の形など、生まれつきの要素が関わっています。そのため、もともと息が混ざりやすい柔らかい声の人は確かにいます。ただし多くの場合、話し声がウィスパーボイス寄りになるのは生まれつきというより、小さな声で話す習慣や、声帯をしっかり閉じる感覚に慣れていないことが原因です。子供の頃から静かに話すように育った、人前で話すのが苦手で声を控えめにしている、といった習慣が影響していることもあります。

話し声のウィスパーボイスを治す練習

習慣が原因なら、声帯をしっかり閉じる感覚を身につける練習で改善が期待できます。

  1. 咳払いの手前の「ンッ」で声帯を閉じる感覚を知る:軽く「ンッ」と息を止め、その直後に「ア」と短く声を出す(強くやりすぎない)
  2. 「エ」の母音で短く区切って話す:「エ、エ、エ」と歯切れよく発声し、息漏れの少ない声を体に覚えさせる
  3. 少し遠くの人に話しかけるつもりで話す:2〜3m先の相手を意識して話すと、自然と声帯が閉じやすくなる
  4. 録音して確認する:スマホで自分の話し声を録音し、息の音がどれくらい混ざっているかを聞き比べる

話し方・喋り方を急に変えるのは難しいので、電話の第一声だけ、会議の最初のひと言だけ、というように場面を絞って試すのがおすすめです。はっきりした声の出し方は、声帯閉鎖の記事でも詳しく解説しています。

話し声が息っぽくなる原因の見分け方 習慣・癖 以前から・痛みなし 体の状態 急に・長引く 発声練習で改善 耳鼻咽喉科へ
昔からの話し方なら練習で、急に息っぽくなった・長引くなら体の状態を疑って受診する

急にウィスパーボイスしか出なくなったら受診を

以前は普通に話せていたのに、急に息漏れの多い声しか出なくなった、かすれが2週間以上続く、という場合は注意が必要です。声帯ポリープや声帯結節、声帯のまひなど、声帯の状態が原因で声帯が閉じきらなくなっていることがあります。ネットのセルフ診断では判断できないため、耳鼻咽喉科で喉を診てもらってください。練習で治すのは、医師に異常がないと確認してもらってからにしましょう。

ウィスパーボイスと裏声・ファルセット・ハスキーボイス・ミックスボイスの違い

ウィスパーボイスは、裏声やハスキーボイスと混同されやすい声です。違いを整理するときは、「声帯がどれくらい閉じているか(息の量)」と「どの声区で出しているか(地声か裏声か)」の2つの軸で考えると分かりやすくなります。ウィスパーボイスは「息の量」の軸の話なので、地声でも裏声でも出せる、というのがポイントです。

裏声・ファルセットとの違い

裏声(ファルセット)は、声帯を薄く引き伸ばして出す高い声のことで、「どの声区で出すか」の軸にある声です。ウィスパーボイスとの違いは、裏声が声の出し方(声区)の名前であるのに対して、ウィスパーボイスは息の混ぜ方の名前だという点です。裏声はもともと息が混ざりやすいため、息の多い裏声はウィスパーボイスとほぼ同じに聞こえます。女性歌手のウィスパーボイスの多くは、この「息まじりの裏声」です。裏声そのものについてはファルセットの記事で詳しく解説しています。

ハスキーボイスとの違い

ウィスパーボイスとハスキーボイスの違いは、ざらつきがあるかどうかです。ハスキーボイスは、声帯が振動するときに不規則な揺れやこすれが加わった「かすれた」声で、息の音に加えてザラッとした質感があります。ウィスパーボイスは息の音が多いものの、声そのものは滑らかです。ハスキーボイスはその人の声質として生まれつき持っていることが多いのに対して、ウィスパーボイスは出し方で意図的に作れる、という違いもあります。

ミックスボイス・チェストボイスとの違い

ミックスボイスは、地声と裏声の中間の響きで高音を出す発声で、声帯をしっかり閉じて芯のある声を出すことを目指します。ウィスパーボイスとの違いは、息漏れを減らす方向の技術か、増やす方向の技術かという点で、ある意味では反対の技術です(ミックスボイスの記事)。チェストボイス(胸に響く地声)も声帯をしっかり閉じて出す声で、ウィスパーボイスとは息の量が大きく違います(チェストボイスの記事)。

エッジボイス・がなり・ビブラートとの関係

エッジボイスは声帯をゆるく閉じて「ア゛ア゛ア゛」とプツプツ鳴らす声で、息は少なめです。歌い出しにエッジボイスを入れてからウィスパーボイスにつなぐ、といった組み合わせで使われます(エッジボイスの記事)。がなりは喉を強く鳴らす荒々しい声で、ウィスパーボイスとは表現の方向が正反対です(がなりの記事)。ビブラートは声を揺らす技術で、ウィスパーボイスにかけると息が多いぶん揺れが目立ちにくくなるため、語尾で軽くかける程度にするのが一般的です(ビブラートの記事)。

声息の量質感主な使いどころ
ウィスパーボイス多い滑らか・柔らか静かなAメロ・語尾
裏声(ファルセット)やや多い軽く高い高音・サビの一部
ハスキーボイス多いざらつく声質そのもの
ミックスボイス少ない芯がある高音のサビ
エッジボイスとても少ないプツプツ歌い出し
息の量で並べた声の種類の位置関係 息が少ない 息が多い エッジ ミックス 裏声 ウィスパー ささやき ハスキーは息の多さ+ざらつき
エッジボイスやミックスボイスは息が少なく、ウィスパーボイスは息が多い側に位置する

ウィスパーボイスの印象|好き・嫌い・気持ち悪いと言われる理由とメリット

ウィスパーボイスは、聴く人によって「好き」と「嫌い」がはっきり分かれる声です。検索でも「気持ち悪い」「モテる」という正反対の言葉が並んでいます。印象がどこで分かれるのかを知っておくと、使いどころを選ぶヒントになります。

ウィスパーボイスのメリット・効果

  • 親密さを表現できる:耳元で話しかけられているような距離の近さを演出でき、ラブソングや切ない歌詞と相性がよい
  • 曲に強弱が生まれる:静かなAメロをウィスパーにすると、サビで声を張ったときの盛り上がりが大きくなる
  • リラックス効果:柔らかく小さな声は落ち着いた印象を与える。ASMR や朗読で「聴いていると眠くなる」と言われるのはこのため
  • 声の個性になる:息の混ぜ方は人によって違うので、声の印象を特徴づける武器になる

「ウィスパーボイスの人はモテる」と言われることがあるのも、この親密さや優しい印象から来ています。ただ、声の好みは人それぞれで、ウィスパーボイスだから必ず好印象になるわけではありません。

気持ち悪い・嫌いと言われる理由

一方で、ウィスパーボイスが苦手、嫌いという人もいます。よく挙がる理由は次のようなものです。

  • わざとらしく聞こえる:曲の雰囲気と関係なく全編で息を混ぜると、作った声・媚びた声に聞こえやすい
  • 息の音が耳につく:マイクが息のノイズを大きく拾い、「ハァハァ」という音が不快に感じられる
  • 歌詞が聞き取りにくい:子音が息に埋もれ、何を歌っているか分からなくなる

ネット上では、吐息を過剰に入れて歌う歌い手を揶揄して「吐息厨」と呼ぶこともあります。気持ち悪いと言われる原因の多くは、ウィスパーボイスそのものではなく使いすぎと、息の音の大きさにあります。

好まれる使い方と嫌われる使い方の分かれ目 好まれる 嫌われる 場面を選んで使う 歌詞が聞き取れる 息の音が控えめ 全編で使う 子音が埋もれる 息のノイズが大きい
印象を分けるのは声そのものより、使う量と息の音の大きさ

好印象なウィスパーボイスにするコツ

表現として好まれるウィスパーボイスにするには、次の3点を意識します。1つめは、曲の中で使う場所を決めること。静かな場面だけに絞ると、ウィスパーボイスが「特別な表現」として際立ちます。2つめは、子音(特にカ行・タ行・サ行)を少しはっきり発音して、歌詞を聞き取りやすくすること。3つめは、録音やマイクで息の音を拾いすぎないよう距離を調整することです(マイクの使い方は後の章で解説します)。表現の引き出しを増やす考え方は、歌の表現力の記事も参考になります。

ウィスパーボイスの歌手一覧|日本人女性・男性・洋楽

ウィスパーボイスの歌手は誰がいるのか、という疑問に答えるために、息まじりの柔らかい歌声で知られ、ウィスパーボイスの例として名前が挙がることが多いアーティストをまとめました。ここで挙げる歌手も、1曲すべてをウィスパーで歌っているわけではなく、曲や場面に応じて息の量を変えていることに注目して聴いてみてください。代表曲は、息まじりの声が聴きやすい曲の例として挙げています。

日本人女性歌手・女性アーティスト

日本の女性ボーカルは、息まじりの裏声で透明感を出すタイプが多いのが特徴です。昭和のアイドルから最近の歌手まで、邦楽では女声のウィスパーボイスが長く親しまれてきました。

歌手歌声の特徴聴きやすい曲の例
手嶌葵ささやくような静かな歌い方で、ウィスパーボイスの代表例としてよく挙がるテルーの唄
Aimerかすれを含んだ声に息を混ぜ、弱く歌う部分と強く歌う部分の差が大きいカタオモイ
ReoNa息を多く含んだ低めの声で、アニソンを中心に活動SWEET HURT
中島美嘉息まじりの繊細な声でバラードを歌う雪の華
Uru柔らかく息を含んだ声で、最近の女性シンガーの中でも名前が挙がりやすいプロローグ
ヨルシカ(suis)透明感のある息まじりの声でロックバンドサウンドに乗せるただ君に晴れ
花譜ささやきに近い息の多い声で歌うバーチャルシンガー不可解
やくしまるえつこ(相対性理論)抑揚を抑えたささやき声のようなボーカルでバンドの個性を作るLOVEずっきゅん
Chara甘くかすれた独特の声で、ウィスパーボイスの元祖的存在として語られることが多いやさしい気持ち
菊池桃子1980年代のアイドルで、息まじりの声が特徴卒業-GRADUATION-
中森明菜低音でささやくような歌い方を取り入れた昭和の歌手スローモーション

ほかに、YOASOBI の「夜に駆ける」は冒頭のフレーズを息まじりの声で歌い出す曲として、ウィスパーボイスの使い方の例によく挙げられます。

日本人男性歌手・男性アーティスト

男性のウィスパーボイスは、地声の低音でささやくタイプと、息を含んだ裏声(ファルセット)で高音を歌うタイプに分かれます。男性ボーカルの場合、曲全体ではなくサビ前や語尾でふっと息を混ぜる使い方が目立ちます。

歌手歌声の特徴聴きやすい曲の例
平井堅息を含んだ柔らかい中高音で、男性のウィスパーボイスの例として挙がりやすい瞳をとじて
玉置浩二ささやくような弱音から張った声まで、息の量を細かく変えて歌うメロディー
徳永英明息まじりの高く柔らかい声でバラードを歌うレイニー ブルー
井口理(King Gnu)クラシックの声楽を学んだボーカルで、息を含んだファルセットの美しさで知られる白日

洋楽・海外の歌手

洋楽では、ウィスパーボイスは「breathy vocals」と呼ばれ、ポップスからジャズ、フレンチポップスまで幅広く使われています。海外の歌手では、次のような例がよく挙がります。

  • ビリーアイリッシュ(Billie Eilish):ささやくような歌い方を前面に出した近年の代表的な女性歌手。「ocean eyes」など
  • ジェーン・バーキン:フランスで活躍した歌手・女優で、ささやき声のような歌唱がフレンチポップスのイメージを形づくった
  • アストラッド・ジルベルト:ボサノヴァ・ジャズの名曲「イパネマの娘」で知られ、力まない息まじりの歌声が特徴

洋楽の男性ボーカルでは、ファルセットを息まじりに使うR&B やソウルの歌手が多く、ささやくような低音で歌うジャズのボーカルも参考になります。なお、ここで紹介した歌手の歌声の印象は一般的な評価をもとにしたもので、曲によって歌い方は異なります。

ウィスパーボイスの曲|歌いやすい曲・合う曲と曲の中での使いどころ

ウィスパーボイスで歌いやすい曲、ウィスパーボイスに合う曲には共通点があります。テンポがゆっくりで、音域が広すぎず、伴奏が静かな曲です。反対に、テンポが速い曲や、伴奏が大きいロックの曲をウィスパーボイスで歌うと、声が伴奏に埋もれてしまいます。

ウィスパーボイスに合う曲の条件

  • バラードやミディアムテンポの曲:1音を長めに伸ばせるので、息の音の余韻を聴かせやすい
  • 音域が1オクターブ半くらいまでの曲:息を混ぜると高音と低音の差を出しにくいため、音域が狭めの曲のほうが安定する
  • ピアノやアコースティックギター中心の伴奏:伴奏の音量が小さいほど、ささやく声が生きる
  • 静かな歌い出しの曲:Aメロが低く静かな曲は、ウィスパーボイスを入れる場所が自然に決まる

女性曲・男性曲のおすすめ曲と練習曲

練習曲としては、前の章で挙げた歌手の曲の中から、ゆっくりした曲を選ぶのが近道です。女性曲なら、手嶌葵「テルーの唄」は伴奏が少なくテンポもゆっくりで、息の量を確かめながら歌える名曲です。Uru「プロローグ」や中島美嘉「雪の華」も、静かなAメロでウィスパーボイスを練習できます。男性曲なら、平井堅「瞳をとじて」や徳永英明「レイニー ブルー」のような、有名曲のバラードが似合う曲の例です。まずはAメロだけをウィスパーで歌い、サビは普段の声で歌う、という分け方で練習すると、切り替えの感覚も身につきます。

アニソン・ボカロ曲・歌ってみたでの使われ方

アニメの主題歌(アニソン)では、切ない場面のエンディング曲などで、ウィスパーボイスの歌声が多く使われています。前の章で挙げた ReoNa のように、アニソンを中心に息まじりの声で歌うアーティストもいます。ボカロ曲(ボーカロイド曲)では、合成音声の設定で息の成分を増やしたしっとりした曲が作られており、それを歌い手が歌ってみた動画でウィスパーボイスを使ってカバーする、という流れもよく見られます。ボカロ曲は音域が広く速い曲も多いので、ウィスパーで歌うなら、テンポの遅いバラード系を選ぶのがおすすめです。

ラップ・BGM・映画など歌以外の曲での使われ方

ウィスパーボイスは歌だけでなく、ラップでも使われます。ささやくように言葉を置くラップは、低いトーンで緊張感を出したいときにラッパーが取り入れる表現の一つです。また、映画やドラマの劇中曲、カフェのBGMのような落ち着いた曲では、ささやくような女性ボーカルがよく使われます。いずれも、音量を上げずに聴き手の注意を引ける、というウィスパーボイスの特徴を生かした例です。

1曲の中でウィスパーボイスを使う場所の例 歌い出し Aメロ Bメロ サビ 語尾 橙=ウィスパー 藍=芯のある声
静かな歌い出し・Aメロ・語尾はウィスパー、盛り上がるBメロからサビは芯のある声で歌う

カラオケ・ライブ・録音でウィスパーボイスを生かすマイクの使い方

ウィスパーボイスは音量が小さいため、マイクの使い方で聞こえ方が大きく変わる声です。生の声だけでは伴奏に埋もれてしまうので、マイクを「声を大きくする道具」として積極的に使います。

カラオケでの出し方:マイクを口に近づける

カラオケでウィスパーボイスを出すときは、普段よりマイクを口に近づけ、口から3〜5cm程度の距離で歌います。マイクは近いほど小さな声や息の音を大きく拾うので、息を強く押し出さなくても十分な音量になります。ただし、正面から息を吹きかけると「ボフッ」という吹かれ音が入るため、マイクを少し斜めに向け、息が直接当たらないようにします。サビで声を張るときは、マイクを10cm以上離して音量のバランスをとります。マイクの基本的な持ち方はマイクの持ち方の記事も参考にしてください。

カラオケの点数への影響

カラオケの採点では、主に音程の正確さや、抑揚(音量の変化)などが評価されます。ウィスパーボイスは息が多いぶん音程がぶれやすく、声が小さすぎると機械が音程を拾いにくくなることもあるため、点数を狙うなら使いすぎないほうが無難です。一方で、静かなAメロをウィスパーにしてサビとの音量差をつけると、抑揚の表現としてプラスに働く場合もあります。点数よりも「どこで使うか」を決めて歌うのがおすすめです。

ライブでの注意点

ライブでは、伴奏やドラムの音が大きいため、ウィスパーボイスは会場で聞こえにくくなりがちです。モニタースピーカーで自分の声が聞こえないと、つい息を強く押し出してしまい、喉を痛める原因になります。リハーサルで音響スタッフにウィスパーを使う場所を伝え、ボーカルの音量を上げてもらうと安心です。

録音・レコーディングに向くマイク

自宅での録音やレコーディングでウィスパーボイスを録るなら、コンデンサーマイクがおすすめです。コンデンサーマイクは小さな音や息の細かなニュアンスまで感度よく拾えるため、ささやく声の質感をそのまま録音できます。カラオケ店にあるようなダイナミックマイクは大きな声に強く周囲の雑音を拾いにくい反面、小さな声の細部は拾いにくい特徴があります。コンデンサーマイクで録るときは、ポップガード(吹かれ防止の網)を付け、口から15〜20cmほど離すのが目安です。

ミックス(mix)でのEQ・イコライザーの考え方

録音したウィスパーボイスをミックスするときは、EQ(イコライザー)で周波数ごとの音量を整えます。一般的な考え方として、息の「サー」という成分は高い周波数に多く含まれるため、高域を少し持ち上げると息の空気感が増し、下げると息の音が落ち着きます。低い周波数の不要な響きや吹かれ音は、ローカット(低域を削るフィルター)で整理します。サ行や息の音が耳に刺さる場合は、ディエッサーと呼ばれるプラグインで特定の帯域だけを抑えるのが定番です。具体的な数値は声やマイクによって変わるので、耳で聴きながら少しずつ調整しましょう。

場面ごとのマイクと口の距離の目安 口 3〜5cm ウィスパー 10cm以上 張る声 15〜20cm 録音 近いほど小さな声と息を大きく拾う
カラオケのウィスパーはマイクを近く、張る声では離し、録音はポップガード越しにやや離す

声優・ナレーション・VTuberのウィスパーボイス|話し声での使い方

ウィスパーボイスは歌だけでなく、話し声の表現としても広く使われています。声優のセリフ、ナレーションや朗読、ボイスドラマ、VTuber の配信や ASMR など、使い方は場面によってさまざまです。

声優・俳優のウィスパーボイス

アニメや吹き替えでは、ささやきセリフや内面のモノローグで、声優がウィスパーボイスを使い分けています。女性声優では、能登麻美子さんや羊宮妃那さんが、息を含んだ柔らかい声で知られ、ウィスパーボイスの例としてよく名前が挙がります。男性声優や俳優の場合は、低音でささやく声が「色気のある声」として注目されることが多く、ドラマや映画の中の芸能人や有名人のささやき声が話題になることもあります。お笑い芸人がコントの中でわざと大げさなウィスパーボイスを使い、笑いにすることもあります。

アニメキャラの演技では、キャラの性格(おとなしい・ミステリアス・眠たげなど)を表すためにウィスパーボイスが選ばれることがあります。役者が役に合わせて息の量を調整しているので、同じ声優でも作品によってまったく違う声に聞こえます。

ナレーション・朗読・ボイスドラマでの使い方

ナレーションや朗読では、全編をウィスパーにすることはまれで、静かな場面や感情の山場だけで息を増やすのが一般的です。ボイスドラマやASMR では、マイクの近くでささやくことで「耳元で話しかけられている」感覚を作ります。ただし、ささやき声は子音が聞き取りにくくなるので、言葉をはっきり伝えることが優先の場面では、息を少なめにして明瞭さを保ちます。

VTuber・配信での使い方

にじさんじやホロライブなどの VTuber の配信でも、ASMR 配信や歌枠でウィスパーボイスがよく使われます。配信では音量を後から調整しにくいので、ささやく場面と普通に話す場面で、マイクとの距離やマイクの音量設定を切り替えるのがポイントです。ささやき声の長時間配信は喉が乾きやすいため、こまめな水分補給を忘れないようにしましょう。

話し声の場面別の息の量の目安 ナレーション セリフ ASMR 息は少なめ 場面で変える 息が多め 明瞭さ優先 役に合わせる 近さ優先 伝えたいことで息の量を決める
言葉を届けるナレーションは息少なめ、近さを演出するASMRは息多めと、目的で使い分ける

「妖怪ウォッチのウィスパー」は別物

「ウィスパー」で検索すると、アニメ・ゲーム「妖怪ウォッチ」に登場する執事の妖怪キャラクター「ウィスパー」が出てくることがあります。名前が同じだけで、発声法としてのウィスパーボイスとは関係ありません。

ボカロ・Synthesizer V・AIでウィスパーボイスを作る方法

最近は、人が歌うだけでなく、歌声合成ソフトや音声合成アプリ、音楽生成AIでウィスパーボイスを作る人も増えています。ツールは大きく「歌声合成(ボーカロイドなど)」「読み上げの音声合成」「音楽生成AI」の3種類に分かれ、ウィスパーボイスの作り方もそれぞれ違います。

ボカロ(ボーカロイド)・初音ミクでの作り方

ボカロでウィスパーボイスを作るときは、声の種類(ボイスバンク)の選び方と、息の成分を調整するパラメーターの2つがポイントです。たとえば初音ミク V4X には、力強い「POWER」系とは別に、息まじりの「WHISPER」系の声が収録されており、E.V.E.C.(イーベック)という機能を使うと、音符ごとに息まじりの声色を指定できます(詳しくはクリプトン公式サイトの製品情報を確認してください)。ボカロ曲の作り方としては、まず普通の声で打ち込み、ウィスパーにしたいフレーズだけ声色や息の量を変えていくと、曲の中でメリハリがつきます。

Synthesizer V・CeVIO AI・VoiSona での作り方

Synthesizer V(シンセサイザーV)では、パラメーターの「ブレシネス(Breathiness)」を上げると声に含まれる息の量が増え、ささやくような柔らかい声に近づきます。ボーカルスタイルの中にも息の多い声質が用意されている歌声データベースがあり、これらを組み合わせてウィスパーボイスを作ります。CeVIO AI(知声などの歌声ボイス)や VoiSona でも、声質や息の成分に関わる調整機能を使って、息まじりの柔らかい歌声に寄せることができます。調整できる項目の名前や範囲はソフトやバージョンによって違うため、各ソフトの公式マニュアルで確認してください。

ずんだもんなど読み上げソフトのささやき声

無料で使える音声合成ソフトの VOICEVOX では、ずんだもんに「ささやき」「ヒソヒソ」といった小声のスタイルが用意されており、ASMR 風のささやき声を手軽に作れます。動画のナレーションやセリフ用途なら、アプリやプラグインを追加しなくても、スタイルを切り替えるだけでウィスパーボイスの読み上げが可能です。利用規約はキャラクターごとに定められているので、公開前に確認しましょう。

Suno など音楽生成AIのプロンプト

Suno AI のような音楽生成AIでは、曲調を指定するプロンプト(スタイル欄)に「whispered vocals」「breathy female vocals」のような英語を入れると、息まじりのウィスパーボイスで歌う曲が生成されやすくなります。ただしAIの出力は毎回変わり、必ず指定どおりの声になるとは限りません。Suno の使い方や商用利用の条件はSuno AIの記事で解説しています。

音声入力・文字起こしの「Whisper」とは別物

「ウィスパーボイス 文字起こし」「音声入力」で検索すると、OpenAI の音声認識AI「Whisper」が出てくることがあります。これは名前が同じだけで、ささやき声の発声法とは関係ありません。なお、ささやき声やウィスパーボイスは声帯の振動が弱く音量も小さいため、一般的な音声入力では認識されにくいことがあります。スマホの音声入力を使うときは、普段の声ではっきり話すほうが確実です。

ウィスパーボイスを作れるツールの3分類 歌声合成 読み上げ 音楽生成AI ボカロ Synthesizer V VOICEVOX スタイル切替 Suno プロンプト 歌か話し声か、細かく作るかで選ぶ
歌声合成はパラメーターで細かく、読み上げはスタイル切替で手軽に、音楽生成AIはプロンプトで指定する

よくある質問

ウィスパーボイスとは何ですか?簡単に言うと?
簡単に言うと、声に息をたっぷり混ぜて、ささやくように出す声のことです。声帯が少しすき間を残して振動するため、「サー」という息の音が声に重なって聞こえます。
男でも女でもウィスパーボイスは出せますか?
出せます。女性は息まじりの裏声、男性は低音の地声でささやくように歌う形から始めると出しやすいです。声の高さに関係なく、息の混ぜ方の技術なので、男女どちらでも練習で身につけられます。
ウィスパーボイスは英語で何と言いますか?
英語では whisper voice のほか、歌の世界では breathy voice(息まじりの声)と呼ぶのが一般的です。声帯を振動させないささやき声は whisper と呼んで区別します。
ボイトレでウィスパーボイスを習えますか?
習えます。ボイトレ教室では、息の量をコントロールする練習や、ウィスパーボイスと芯のある声を切り替える練習を、講師に聴いてもらいながら進められます。喉に負担をかけない出し方を客観的に確認してもらえるのが、独学との大きな違いです。
子供がウィスパーボイスで歌っても大丈夫ですか?
短時間、小さな音量で楽しむ分には問題ありませんが、子供の声帯は発達途中なので、長時間の練習や大きな声で息を押し出す歌い方は避けましょう。声のかすれが続く場合は耳鼻咽喉科に相談してください。

まとめ

ウィスパーボイスは、声帯を少しすき間を残して振動させ、声に息を混ぜて出すささやくような声です。この記事のポイントを振り返ります。

  • ウィスパーボイスは「息の混ぜ方」の技術で、地声でも裏声でも出せる。声帯が振動しない「ささやき声」とは区別される
  • 出し方は、腹式呼吸 → ささやき声 → 少しずつ声を足す → 小さい音量で歌う、の順に段階を踏む
  • 小さい音量・短時間なら特別に喉に悪いわけではないが、息で音量を上げたり長時間続けたりすると負担が増える
  • 話し声がウィスパーボイスしか出せない場合は、習慣なら練習で改善できる。急に出なくなった・長引く場合は耳鼻咽喉科へ
  • 裏声は声区、ハスキーボイスはざらつき、ミックスボイスは息を減らす技術と、ウィスパーボイスとは軸が違う
  • 好印象に聴かせるコツは、使う場所を絞り、マイクとの距離で音量を補うこと

ウィスパーボイスは、息の量をほんの少し変えるだけで印象が大きく変わる繊細な表現です。自分では出せているつもりでも、喉に力が入っていたり、息の音が大きすぎたりすることは珍しくありません。確実に身につけたい人や、話し声の息っぽさを改善したい人は、講師に直接声を聴いてもらえるボイトレ教室を利用するのが近道です。ボイトレ教室検索では、都道府県・市区町村・駅から近くの教室を探し、体験レッスンを申し込めます。